インパクトソケットとハンドソケットの違いとは?特性を比較解説

ソケット(ボックス)には、メッキ加工された見た目にも美しいソケットと、焼きの入った黒く重厚なソケットがありますが、それぞれの違いはご存じでしょうか?

また、ハンドツール用のソケットをインパクトレンチで使うなど、間違った使い方をしていませんか?

今回はインパクト用のソケットと、ハンドツール用のソケットの違い、それぞれの特性を紹介します!

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ソケットの特性と違い

「メッキ加工されたソケットはハンドツール用」

「焼きの入った黒いソケットはインパクト用」

ということはなんとなく知っているかと思います。

では、なぜそのように作り分けているのか、それぞれのソケットの違いは何なのかは皆さんご存じですか?

また、インパクト用ソケットは「インパクトレンチの高トルクに耐えられるように作っているので、当然ハンドソケットよりも硬い!」と思っている方も多いと思いますが、実際はどうなのでしょうか?

今回は参考までに、国産メーカーの【KTC】と【Ko-ken】のそれぞれのソケット作りの考え方と、ハンドツール用とインパクト用の違いを見ていきましょう!

KTCのソケット造り

総合工具メーカーKTCのインパクトソケットは、インパクトレンチの強い衝撃に耐える為にむしろ硬度を下げています。

その理由は、硬すぎるものは弾力がなくなり、衝撃やねじれに対して弱くなる傾向にあるからです。

そのためインパクトソケットは、ハンドソケットよりも柔らかく作られています。その柔軟性がソケットに掛かる衝撃やねじれを緩和します。

「硬い=衝撃に弱い(割れやすい)」という考えですね。

そして、ハンドソケットは硬く作られています。手で回すので、ねじれてしまわないように硬く、という考えです。

衝撃/ねじれの耐性がないので、インパクトレンチで使用すると簡単に割れてしまいます。

Ko-kenのソケット造り

一方、ソケット専門メーカーKo-kenはKTCとは逆の考えで、インパクトソケットはハンドソケットよりも硬く作られています。

その理由は、インパクトソケットは強い衝撃が掛かる頻度が多いので、磨耗による精度の低下と破損を防ぐために硬度を高くしています。

「硬い=衝撃に強い(割れにくい)」といった考えで、KTCとは真逆の作りなのです。

ハンドソケットの方が柔らかいのは、硬くすると高い強度を実現できるが、掛かる力がある点を越えると急に割れてしまうと考えるからです。

多くのメーカーがKTCと同様の考えをもっていると思いますが、数々の試験を繰り返して導き出したKo-ken独自の考えですね。

もちろんですが、Ko-kenのハンドソケットもインパクトレンチは使用不可です。

追記

インパクトソケットにメッキ処理が施されていない理由は、メッキがねじれや衝撃に弱く、すぐに剥がれてしまうからです。

そしてインパクトソケットは、ハンドソケットよりも肉厚に作られています。肉厚にすることで必要な強度を得ています。

逆にハンドソケットはインパクトソケットよりも薄く作られているものが多いので、クリアランスの無い箇所には最適です!

インパクトソケットをハンドツールで使う分には全く問題ありませんが、ソケットが肉厚な分、クリアランスの無い箇所で使えないことが多いです。

作業性を考えると、それぞれ揃えて持っている方がよいでしょう!

インパクトレンチでのソケット使用

しつこいようですが、インパクトレンチでハンドソケットの使用は非常に危険なので止めましょう。

剥がれたメッキで手を切る、割れた破片が目に入るなどの危険があります!

ソケットには保証が付いているものが多いですが、ハンドソケットをインパクトレンチで使っているのは、ソケットの差込口を見れば簡単にわかります。

その場合は保証対象外になる可能性が高くなるので、いいことありませんよ!

ホイールナット用ソケット

インパクト用ソケットでも、厚みを極力薄くなるように設計されたソケットも存在します。

薄い分強度は落ちてしまいますが、ナット穴の狭いアルミホイールにも使えるように作られています。

また、トーション(真ん中が細くなっている設計)がしなりを生み、耐久性を上げています。※しなりがある分、トルク伝達が弱いデメリットもある。

しかしオーバートルクには注意が必要なため、ホイールナットの緩め作業以外には使わないようにしましょう!

まとめ

工具にはメーカー独自の特性と、異なる見解があります。

このような視点から贔屓にするメーカーを選ぶのも楽しいですよ!

また、一歩踏み込んだ知識を持つと、工具に対する安心感も変わってきますね!

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