近年、ネジの緩み止め剤は整備作業の必需品となりました。
ロックタイトのねじロックと言えば、ネジの緩み防止に使われる定番アイテムです。現在使っている方も多いと思います。
しかし、中強度や高強度など、どれを使えばいいのかわからない方もいるでしょう。間違えて使うと、緩めることができなくなってしまうかもしれません!
今回は、ねじロックの種類と用途について詳しく紹介していきます!これから取り入れようと考えている方は、是非参考にしてください!
もくじ
ロックタイト ねじロックとは?
ロックタイトは、ねじ緩み止め剤の代名詞と言えるほど、整備業界で一般的に使われています。
形状は液状ボトルタイプと、固形スティックタイプがあります。また、低強度,中強度,高強度と使用箇所やねじのサイズに応じて使い分けが必要です。
ねじロック 種類と用途
ねじロックは、ネジ径によって低強度と中強度を使い分けます。このふたつは取り外しが可能です。
高強度は永久固定タイプで、基本的に取り外し不可です。後述する「ねじロックの外し方」で、場合によっては外すことができるかもしれません。
強い方がいいからと、安易に高強度を選ぶと痛い目に遭います。奥まった箇所で緩むと困るものには使うこともありますが、分解の多い整備作業には低強度か中強度が適しています。
スペック比較表
液状ボトルタイプと固形スティックタイプに分けて、よく使われる商品を表にまとめました。
ここに載せている以外にも、粘度の違いや耐熱性の高い製品もあります。
液状ボトルタイプ
品番 | 強度 | 色 | 使用ネジ径 | 取り外し | 使用温度 |
222 | 低強度 | 紫 | M12以下 | 可 | -55~150℃ |
243 | 中強度 | 青 | M6~20 | 可 | -55~180℃ |
263 | 高強度 | 赤 | M20以下 | 不可 | -55~180℃ |
固形スティックタイプ
品番 | 強度 | 色 | 使用ネジ径 | 取り外し | 使用温度 |
248 | 中強度 | 青 | M6~20 | 可 | -55~150℃ |
268 | 高強度 | 赤 | M20以下 | 不可 | -55~150℃ |
ねじロックの使い方
まず始めに、ロックタイト ねじロックは「嫌気性」です。
嫌気性とは、その名称通り空気を嫌う為、空気に触れていると効果を発揮しません。ネジを締め込み、空気が遮断されることで初めて固定されます。
液状の場合、接着剤のように乾かして固まることがないので、フタと容器が引っ付いたり、口周辺で固まってしまったという事が起きないです。
使い方は簡単で、ボルトナットの場合はネジ山に塗布して締め込むだけ。(画像上)
キャップボルトなどは受け側にも数滴垂らしておきます。(画像下)
また、「液状タイプは使いにくい。工具箱の中で漏れるのが心配。」という方には固形タイプがおすすめです。
スティック糊のような使い勝手で、液垂れしないので使いやすいです。
固定スティックタイプは、ネジ山に糊のように塗り付けるだけです。
ねじロックの外し方
比較表の使用温度に書いたとおり、ねじロックは150~200℃に熱すると、ねじロック剤が融解して取り外すことができます。
外す際は、ヒートガンやバーナーなどで熱してあげましょう。
ただ、この方法は周辺に熱に弱いパーツがあると使えないので、後々分解する可能性があるなら高強度は使わないでおきましょう!
製品情報
液状ボトルタイプは、低強度,中強度,高強度から選べます。
まとめ
近年、サービスマニュアルにも緩み止め剤の記載が増えており、ねじロックの需要も増えているようです。
プロは当然のように使っていますので、ホビーユーザーも安心安全のために取り入れることをオススメします!
中強度をひとつ持っていれば、多くの場面で対応できます。