パイロットベアリングプーラーとは、圧入されたベアリングを引き抜く専用工具です。
パイロットベアリングプーラーには様々な製品がありますが、安価な商品では使い物にならないものも多いです。
ベアリングは固くはめ込まれているので、粗悪品に当たると工具の強度不足で工具自体が曲がってしまう、爪がベアリングに全く引っ掛からない、プーラーのネジ山がなめる、などの不具合が生じます。
そこで今回は、圧入されたベアリングを内掛けで引き抜くパイロットベアリングプーラーのおすすめ品2選を紹介します。
プロの整備士も仕事で使用している信頼性の高い商品です。使い方は簡単なのでDIY整備にも安心して使えます。
ベアリングの抜き取りにベアリングプーラーは必須
パイロットベアリングプーラーとは、ホイールなどに圧入されているベアリングの内側(インナーレース)に爪を引っ掛け、まっすぐに引き抜くことができる専用ツールです。
圧入されたベアリングは、まっすぐに引き抜かないと母材を傷付けてしまうため、ベアリング交換作業にベアリングプーラーは必須です。
ベアリングプーラーを使わずに無理に引き抜こうとするのは危険です。マイナスドライバー等で無理にこじると傷が付くのはもちろんのこと、滑って怪我をする恐れがあります。
そして専用工具を使わなければ、まともにベアリングを抜くことはできずに、ベアリング自体の破損や、ベアリングをはめ込んでいるホイールやハウジング等のパーツを破損させ、余計な費用が掛かることもあるでしょう。
したがって、ベアリングの抜き取りにはきちんとした専用ツールの使用をおすすめします。
パイロットベアリングプーラーの使い方
ベアリングプーラーの使い方を説明します。
①適切なチャックの選択
ベアリングのサイズに合ったチャックを選び、ベアリングのインナーレースに挿入する。
②プッシュボルトの取り付け
プッシュボルトを取り付ける。最初は手で軽く締めるだけにしておく。
③チャックの位置決め
チャックを適切な位置にセットできれば、プッシュボルトをレンチで締め込んでいく。
④本体の設置
本体の足を母材に設置する。本体センターボルトをプッシュボルトに取り付け、手で締め込む。
⑤ベアリングの引き抜き
センターボルトを六角レンチで固定した状態で、ナットをレンチで締め込む。締め込んでいくとベアリングが引き上げられてくる。
引用元:https://youtu.be/6nqiqUM1iZQ
購入前に確認しておこう!
硬く固着したベアリングにも使用することが多いベアリングプーラーは、使用頻度が高ければ磨耗・損傷します。
特にチャック部分は、プッシュボルトで押し広げるので変形し、直接ベアリングが当たるので磨り減ります。
そのような場合、交換補充パーツが販売されていることが重要になります。
アフターサービスが無い販売元で購入すると、一部のパーツの破損で全て買い換えなければならないということになるので、購入時の金額だけで判断せず部品供給があるかという点も事前に確認しておくことが大事です。
パイロットベアリングプーラーおすすめ2選
ベアリングプーラーのおすすめ品を紹介します。
【STRIGHT】パイロットベアリングプーラー 8~25㎜
【製品情報】
- チャックサイズ:8、10、12、15、17、20、25(φmm)
- プッシュボルト:大小×各1
- ハンマー装着アダプタ:1/2″-12T、5/8″-11T(ネジサイズ)
- 材質:クロームモリブデン鋼(爪)
ストレート パイロットベアリングプーラーは、チャックの剛性と精度の高さから多くのプロに選ばれている信頼性の高いベアリングプーラーです。
チャックは8〜25mmまで7種類あり、それぞれに組み合わせるプッシュボルトは図解で説明してくれているので使い方を迷うことはありません。
金属製のケースに収納されており、保管や持ち運びに便利です。
そして、この製品の評価が高い一番の理由は、このツールを使えばベアリングを確実に外すことができるといった信頼性が上げられています。安いベアリングプーラーを購入して失敗し、結局このツールを買ったと言う人も多いです。
また、このセット内のチャックやプッシュボルトなどのパーツが破損したとしても、それぞれ単品販売・部品供給がされているので安心です。
◆使用者の感想
- バイクのハブベアリング抜き取りに使用。かなり固着していたので不安でしたが、問題なく抜き取ることができました!各部品はしっかりした造りで強度があり、ベアリングに掛かる爪部分も損傷せずに外せました。いい商品です。
- それぞれのベアリングに対応したアタッチメントが確実にベアリングに掛かってくれるので確実に引き抜けます。よくある安い3本爪のアジャスタブルタイプではすぐに爪が外れてイラつくが、これは高いだけあって作業性抜群!
- バイクのホイールベアリングは楽に外せました。あまりに固着がひどいと、一回でチャックの爪をダメにしてしまうが、単品で部品販売しているので助かります。別売りのスライディングハンマーを使うと固いベアリングも難なく外せます。
- ベアリング抜き取りには無いと困る専用ツール。整備をする方なら持っていて損はないでしょう。別売りのスライディングハンマーを使えば、固着したベアリングにも対応できるので、一緒に買っておくべき!
【STRIGHT】パイロットベアリングプーラー 8~35㎜
【製品情報】
- チャック:8、10、12、15、17、20、22、25、30、32、35(φmm)
- プッシュボルト: 3種類
- ハンマー装着アダプタ:1/2″-12T
- スライディングハンマー用プッシュボルト
こちらもストレート製のパイロットベアリングプーラーですが、前述したものより大きなサイズが含まれたセット内容となります。
大きなベアリングにも対応できるようにチャックサイズは35mmまで入っており、上記モデルにはなかった22mmが追加されています。
使い方は同じで、プッシュボルトなどの組み合わせは分かりやすい図解入りです。別売りのスライディングハンマーも同じものが使えます。
樹脂製ケースはしっかりとした造りで、簡単に割れることはないでしょう。
大型バイクなどのベアリング抜き取り作業が多い方は、こちらを購入しておくことをおすすめします。
◆使用者の感想
- 今まで、色々なプーラーを使ってきたが、ストレートのベアリングプーラーは価格、使い勝手、アフターサービス、の全ての面で優れている。仕事で頻繁に使用するが問題なく使えている。価格が安くて本当に助かります。
- ベアリングを抜くなら絶対に買ったほうがいい。別売りのスライディングハンマーと合わせても2万円しないので、これは買いです!品質は良く耐久性も高いので長く使えます。
- 大型バイク用にサイズが35mmまであるこちらを購入。ハスコーのものと比べても遜色ないので、この価格なら迷わずストレート製を買いますね。樹脂ケースも頑丈です。
- 仕事でそれなりに使用頻度はあるが、特に摩耗した様子はなく耐久性は高いと感じる。使用前使用後に潤滑油をしっかり挿してあげればかなり長く使えると思う。
【STRIGHT】専用スライディングハンマー
別売りの専用スライディングハンマーを使えば、プーラーでは抜けない固着したベアリングや、プーラー本体の足を設置できない箇所、奥まった箇所のベアリングにも対応できます。合わせて購入しておくことをおすすめします。
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