みなさんがお使いのエアーツールが、購入後、短期間で不調になったことはありませんか?
- トルクが出ない。
- 動きが鈍い。
- 作動せず、エアーだけ抜ける。
エアーツールの不調や故障には様々な状態がありますが、その原因の多くがオイル切れです!
あなたは、定期的にエアーツールにオイルを差していますか?
注油していないならその不調・故障の原因はオイル切れの可能性が高いです。
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オイル切れが原因で起こる症状
エアーツールはご存じのとおり、エアーの力で高速回転しています。
画像は、モーター内部のエアーの流れを表したものです。
その構造は、エアーを送るとローターからブレードが飛び出し、エアーを受けて回転するといったものです。
注油を怠ると、エアーツール内部の部品が焼き付き、作動しなくなります。
故障のなかでも多い症状が、画像のブレードがオイル切れにより、ローターに固着してしまいエアーを受けられないことによる作動不良です。
エアーツールメーカーに確認したところ、修理のほとんどの症状が、オイル切れによる「摩耗・サビ・焼き付き」と言うことでした。
注油の目的「エアーツールオイルの働き」
エアーツールのオイルメンテナンスには、内部のOリングやパッキン類を傷めない専用オイルの「エアーツールオイル」を使います。
この専用オイルは、普通の潤滑油と違い水の様にサラサラした低粘度のオイルで、エアーツールの潤滑や洗浄をおこないます。
高粘度オイルを入れると、ブレードの動きを妨げ、本来の性能が発揮されなくなります。(回転数低下やパワーダウン等。)
専用オイル以外の潤滑油での代用はおすすめしません。
エアーツールオイルを差す目的は、次のとおりです。
- 高速回転による摩耗を防ぐ。
- 圧縮空気内の水分からサビを防ぐ。
- エアーツール内部の潤滑。(ブレードの動きをスムーズする等。)
- エアーツール内部の洗浄、汚れを防ぐ。
エアーツールオイルを注油するだけで、様々な要因からツールを守り寿命を格段に伸ばしてくれます。
道具を長く大切に使うためにも、必ずオイルメンテナンスを行うようにしましょう!
エアーツールオイル 注油方法
- 注油するタイミングは、使用前か使用後。
(使用時間が長い場合は、作業の途中にも注油すること。) - 一度の注油量は2,3滴で、小まめに入れること。入れすぎ注意!
※一度に大量のオイルを入れると、ツール内部のグリスを流してしまい不調の原因になります。
また、入れすぎた余分なオイルが、エアー排出口から大量に吹き出てくるので周囲が汚れます。
▲オイルの注油口はインレット部です。
▲トリガーを引いた状態で注油します。
(内部まで行き渡らせるため。)
▲2,3滴オイルを入れます。
※誤って入れすぎた場合は、すぐにトリガーから指を離し、逆さにしてオイルを出すこと。
▲注油後は、ゆっくり空回ししてオイルを全体に行き渡らせる。
※無負荷で回すこと!
エアーツールオイルの注油方法はとても簡単なので、毎回注油する癖を付けましょう。
使用頻度が少ない場合でも定期的に行いましょう!
多くのプロが使用する、おすすめのエアーツールオイルはこちらです!
修理に出す前に試してみる価値アリです!
オイル切れ以外の要因
オイルを注油することが、エアーツールの不調・故障防止の第一歩ですが、もうひとつ合わせてしておきたい対策が、圧縮空気の水分除去です。
エアーコンプレッサーで圧縮した空気の中には、空気中の水分が含まれています。そのエアーが送られてくると、エアーツール内に水が侵入して錆びの原因となります。
そこで、コンプレッサーとエアーツールの間に、水分除去装置のエアーフィルターやエアードライヤーの設置をおすすめします!
画像の製品のような圧力調整のレギュレーター付きや、単純に水滴除去のみのウォーターセパレーターなど種類は様々です。
また、エアーツールごとの使用空気圧を守りましょう。
規定空気圧を越えると回転数が高くなり、摩擦による焼き付きや、内部パーツが破損する恐れがあります。
レギュレーターでエアー圧を調整して、適正範囲内で正しく使用しましょう!
まとめ
あるエアーツールメーカーによると、エアーツールの故障原因の七割がオイル切れによるモーターの不調です。
「故障かな?」と思ったら、まずはオイルを差してみましょう。もしかするとそれだけで改善するかもしれませんよ!
オイルメンテナンスはとても簡単で、誰でも明日から始められます。
大事な道具ですから、長く使うためにもしっかりメンテナンスをしましょう!
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